雨水貯留浸透施設

  雨が降ると、地面に浸透したり舗装の表面を伝わって側溝から河川へ流れます。しかし、都市化が進み、集中豪雨などで河川の氾濫や住宅浸水、路面浸水を引き起こしています。そこで、地下に貯留槽をもうけて、そこに雨水を浸透させたり、砕石充填やコンクリート・プラスチック構造の部屋を建造するなど、さまざまな工法で雨水を一時貯留し時間をかけて地下に浸透させることにより、洪水被害の軽減と地下水の保全に役立てる「雨水貯留浸透施設」が必要とされています。雨水貯留浸透施設は、貯留施設と浸透施設に分類されます。

施工方法

地面を掘削してサンドウエーブGに置き換え、表面に透水性アスファルトなどの浸透しやすいものを施すだけの簡単施工です。

貯留量は1,000㎥のサンドウエーブGで約300トン!

サンドウエーブGは、敷き詰めて転圧しても、空隙率(粒子の隙間の総体積で充填した体積比)が約30%に相当し、透水性が良いため、滞留せずに満遍なくその隙間(空隙)に雨水が貯留します。そのため、施工面積が小さくても膨大な雨水を貯留することが可能です。

  • 構造図
  • 施工図
  • 施工図

ヒートアイランド抑制

  都市部は、緑が少なく、建物や道路が増えたことが原因で、周辺の郊外部に比べて、気温が以上に高くなるヒートアイランド現象が近代、問題視されています。ヒートアイランドは人口の集中がある場所では例外なくおこる現象で、住民の生活や健康に影響を及ぼし、都市の規模が大きい程、影響も大きい傾向にあります。

サンドウエーブGの使用によるヒートアイランド抑制

天気の良い夏場の舗装表面温度は60℃前後まで上昇し、この路面温度上昇がヒートアイランド現象の原因の一つになっています。
サンドウエーブGを透水性アスファルト舗装の下に雨水貯留槽として利用することで、貯留された雨水の蒸発時の気化熱で路面温度を5℃〜10℃ほど低下させることができ、打ち水と同じ効果が得られます。施工が簡単で駐車場(土地有効利用)や歩道等に利用が可能です。

  • 構造図
  • 施工図
  • 施工図

▲トップへ戻る

ゲリラ豪雨対策

  ゲリラ豪雨とは、気象学的に明確な定義付けはありませんが、降雨の範囲がきわめて局地的でかつ突発的、短い時間で大量の雨が集中的に降る予測困難な豪雨のことです。そのため、地盤に悪影響を与えたり、川の水かさが急に増えて、水害を引き起こしたりします。
地球温暖化やヒートアイランド現象が一因とも考えられ、地表面付近の空気が暖かく湿っていて、上層の空気が冷たく乾いている状況のときに、活発な積乱雲が発生し、大気の状態が不安定となり局地的に大量の降雨が集中的に起こるとされています。

洪水被害写真

サンドウエーブGの使用により期待される効果

浸水しやすい箇所に対して、サンドウエーブGを用いた雨水貯留浸透層を設けることにより、被害の軽減が図れます。さらに、砂層までのバーチカルドレーンを設置することにより、大量の雨水を地下に浸透させることが可能となります。
また、駐車場等公道以外の場所は、透水性舗装部分を工夫することにより、浸透能力を高めるとともに、さらに路面温度の低下が可能となります。

  • 断面図1
  • 砂利パーキング
  • 断面図2

▲トップへ戻る

液状化防止対策

  地震の際に地下水位の高い砂地盤が、振動により液体状になる現象。これにより比重の大きい構造物が沈下し、倒れたり、地中の比重の軽い構造物(下水管等)が浮き上がったりします。

サンドウエーブGを使用した液状化防止対策

液状化防止対策の一つとして、透水性の高い材料で十分な締固めを行うことにより、浮き上がりや陥没の防止が出来ることが確認されています。(都市ライフラインハンドブック 発行:土木学会発行 参照)
その透水性の高い材料として、粒子径が大きくなるよう調整したサンドウエーブG(SWG5-10mm)や透水性を高めるために粒度調整したサンドウエーブG(SWG2-5mm)が高い効果を期待できるとされ、地盤工学研究発表会等で取り上げられています。

  • 液状化
  • SWGによる埋戻し

▲トップへ戻る

防草対策

  サンドウエーブGは、水はけが良く、栄養分が無いため、土地盤と比べて雑草が生えにくいという特徴を持っています。さらに、粘着力が無いため、雑草が生えても抜きやすく、分離帯部分や庭先にサンドウエーブGを使用することにより、雑草の量の減少、雑草処理に関わる維持管理費のコストダウンが可能です。

→詳しい資料はこちらからご覧ください。(パワーポイントの資料が開きます)

防草対策施工例
1年以上経過してもサンドウエーブGを施工した場所は雑草が生えていないことがわかります。

    使用例1:太陽光発電所(ソーラーパネル下に使用)

  • 施工例1
  • 施工例1-2

    使用例2:分離帯に使用

    ①中央分離帯に施工することで、除草などのために工事規制(カラーコーン等で1車線を封鎖すること)などをすることが減少し、工事渋滞緩和につながります。

    ②通常中央分離帯はコンクリートを施工することが多いですが、夜間にコンクリートを施工すると
    かなりコスト高ですが、サンドウエーブGであれば昼間に置き場に置いておき夜間に使用することができます。

  • 中央分離帯への施工
  • 施工例2

    使用例3:教習所分離帯部に使用

  • 施工例2

    使用例4:民家庭先に使用

  • 施工例2

▲トップへ戻る